Coffee ? or Tea ?

コーヒーを1日3〜4杯飲む人は、肝臓ガンになりにくいという研究結果がまとまった、との記事が2〜3日前の新聞に出ていた。国立ガンセンターが10年間にわたり9万人以上の人を対象にして追跡調査した結果だそうだ。

コーヒーには抗酸化作用のある成分が含まれているためと推測されているらしい。コーヒー党の私としては願ってもない話なのだが、そんなに簡単なものでもなさそうである。

もともと肝臓に何らかの障害があるとコーヒーを飲むことを制限されるので、統計上こういう結果が出てきただけだ、という見方もあるようだ。また、コーヒーを飲む回数が増えると、その分アルコールを飲む機会は減るだろうから、こういう結果はアルコールの摂取の減少によって得られたものとも考えられる。

だから残念ながら、コーヒーを飲めばそれがただちに肝臓ガンのリスクを減らすことにつながる、というわけでもないようだ。

逆に、かなり前のことだが、コーヒーを大量に飲むと膵臓ガンになりやすいという話も、あったように記憶している。何でこんなことを覚えているかというと、当時、このニュースを聞いた際に、思わず「てやんでぇー! 膵臓ガンが怖くてコーヒーが飲めるかっ!」と大声で叫び、熱烈なるコーヒー党の証として早速1杯飲むことにしたのはいいのだが、怒りのあまり、いつもの2倍の力でコーヒー・グラインダーを回したら、勢い余って、手をテーブルにしたたかに打ち付けてしまったことがあるからだ。

ともあれ、コーヒーのような嗜好品は、煙草などと同様、もともとリスクがあるからこそ、一層惹き付けられるものだろう。健康のことを考えると止めた方がよいとは判っているのだが、でも好きだから止められない、というのが正しい嗜好品のあり方だ。逆にこれらが健康によいなどということになったら、もはや嗜好品の資格はないし、魅力は半減以下だろう。

だから、もし本当にコーヒーが健康によいということになったら、たぶん私はコーヒー党から紅茶党に鞍替えするだろう。
いや、しないかな。