岡崎和郎展ほか

午後から東京に出て、久しぶりに画廊廻りをした。まず浜松町の横田茂ギャラリーを訪れ、今日から始まった「岡崎和郎 補遺の庭 ― P.モンドリアンの風景」を観る。

従来の「ひさし」のシリーズなどから、がらっと変った。今回は平面・立体の分割、分節化、色彩などが問題になっているようだ。そういえば「ひさし」にも、赤色や黄色のものなどがあったが、それがこんな風に展開されるとは。

丁度、岡崎さんがいらっしゃったので、しばらくお話しを伺うことができた。デュシャン展、瀧口修造展のことや、コーネルのことなどに及ぶ。特にデュシャン展に展示されているご自身の作品「窓」や、同じく「人名録」シリーズの「マルセル・デュシャン」についてのお話しが印象的。

作品それぞれが、深い思索に基づいているのに、あえて目立つようには出さず、あっさり軽く、ユーモアさえ感じさせるところが、この人の素晴らしいところだ。すぐに夕方になってしまった。

その足で、銀座のM.ギャラリーに行く。ここの松村さんは(横田茂さんもそうだが)、生前の瀧口修造と交流のあった人で、世田谷美術館の展示のことから、話はさらにデカルコマニー連作100点のことや、当時の南画廊、南天子画廊、東京画廊のことにも拡がる。久しぶりに訪れたこともあって、アルコールも入り、すっかり長居をしてしまった。

帰り道に時間があれば、吉野家築地市場店に寄って、牛丼を食べよう、と目論んでいたのだが、すでに遅くなっていたので、そのまま帰ってきた。