核実験

このところ続けて東京に出かけたので、昨日と今日は、家で読書して過ごした。と言いたいところだが、昨日の午後から、主にテレビで、北朝鮮による核実験関係のニュースなどを見ている。こういう時の情報の速さでは、まだネットよりもテレビの方が一日の長があるようだが、いままでの経緯とか、各国のメディアの反応とか、もう少し掘り下げた情報が欲しいときは、ネットの方が勝っているような気がする。

テレビでは、解説で出てくる人がほぼ決まっているし(特にこういう時に必ず引っ張り出される軍事評論家氏には、「またか」という気になる)、「街の声」の内容も、「困ります」というような、型にはまったものばかりだ。何でも見世物にしてしまうのがテレビの本質だからではなかろうか。

むかし何かの本で読んだ記憶があるのだが、第二次大戦の際、ナチスのV1号だったかV2号だったかが命中して壁を壊されたロンドンの百貨店は、早速「本日から入り口を拡張しました」という貼紙を掲げたそうだ。ミサイルや核兵器よりも、こうしたユーモアの方が強い武器になることもあるだろう。そして、こうした態度は、見世物を眺めることからは生まれてこないのではないかと思う。