お花見

4月3日(木)、地元の知人と昼前に落ち合い、三渓園でお花見をする。途中の本牧通りの桜並木もちょうど見ごろで、まずは通りに面したデニーズに入ってランチ(残念ながら窓側ではなく壁際の席に案内された)。時間をとるのでコーヒーは省略し、食べ終わるやそそくさと表に出る。本牧通りから三渓園正門まで3〜400メートル続く桜道の桜も、ちょうど満開だった。(だが駐車場の順番待ちの車が列をなしており、エンジンの音がうるさかった)
三渓園に入ると、視界が一挙に開け、水を湛えた池の向こうの岸ではソメイヨシノが咲き誇り、さらにその奥の、旧燈明寺三重塔が立っている小高い丘には、ソメイヨシノに加えてハナミズキも白い花を咲かせていた。


対岸まで行く前に、まずは右手の内苑に入り、重要文化財の建物・茶室などをゆっくり巡る。手前の臨春閣の裏庭では、スミレの群落が可憐な紫の花を咲かせていた。一番奥の天授院の脇の渓流では、ジョウビタキだろうか、青い頭にダイダイ色の羽根の小鳥が、人間の視線には無頓着に水浴びをしていた。聴秋閣、春草廬の順に、重要文化財の茶室を巡る。ガラスが嵌めてある窓もいくつかあったが、皆、表面が微妙に歪んだガラスだった。移築されてきた当時のものが、割れずにそのまま残っているのだろう。
内苑の入り口の脇の三渓記念館のところまで戻る。ここでは原三渓ゆかりの作家の作品が常設展示されているのだが、今回はパスし、そのまま外苑に出て、今度は池のほとりを歩く。池の対岸まで行き、薄墨桜、枝垂桜などを楽しむ。対岸から池越しに入り口の方を振り返ると、白雲邸と鶴翔閣の裏手の丘の中腹には、竹林が新緑の見事なグラデーションを作っていた。いままで何度か訪れたが、おそらく今回が最高の美しさだろうということで、知人とも意見が一致した。
池の中を通るように設けられた通路には涵花亭という東屋があり、ベンチで弁当を広げている人たちもいた。外のレストランなどより、こういうお弁当の方が、はるかに気がきいている。来年訪れることがあったら、崎陽軒のシュウマイ弁当か志乃多寿司を持参することにしよう。入り口の脇まで戻り、最後にもう一度、池越しの景色を眺めて、三渓園を後にした。
歩き回って喉が渇いたので適当な喫茶店を探したが、見当たらないので、結局、芸のないことに再びデニーズに入って、チョコレートサンデー(ミニ)を頂いた。