展覧会のハシゴ2

近美の「痕跡」展は、24日に観たのだが、時間が足りなかったので、本日改めて再訪した。といっても、家を出たのは昼過ぎで、美術館に到着したのはもう2時頃だった。まず先に、先日見落とした工芸館の富本憲吉展に行く。白磁の素晴らしさに見とれているうち、3時になってしまった。後ろ髪ひかれながらも、あわてて本館に引き返した。

「痕跡」展、今回は比較的じっくりと観ることができた。初期の「具体」が有していたいろいろな可能性を、実作で確認できたし、接する機会のあまり多くない「九州派」の作品も見ることができた。ウィーン・アクショニズムの作家たちなども、まとめて観たのは初めて。マチューの有名な「豊臣秀吉」だって、実際に観るのは初めてのはず。

フォンターナの空間概念とポロックのカットアウトの作品から始まり、最後は沢居曜子さんのカッターナイフを使用した作品で終る、という構成にも感心した。

最後に近いコーナーにはメル・ボックナーのメジャメントの作品として、ハシゴに照明をあて、その影のスケールを表示する作品が展示されていたが、これはまさに「展覧会のハシゴ」だ(おおっ、寒い!)

5時に会場を出た時には、図録は売り切れており、増刷の予定もないそうなので、先日買っておいて、正解だった。ちょうどロビーに学芸員のHさんがいたので、少し立ち話。

運動不足気味だし、夕方の空も綺麗だったので、そのままお堀端をぶらぶらした(花粉症はひどくなってきているけど)。大手町、丸の内を通って、東京駅まで歩き、ここからJRで帰ってた。今日も疲れた。だが充実感はある。