ゲルハルト・リヒター展

午前11時に大井町駅近くで待機せよ、との指令が入ったので、愛用のアーマライトM16を引っさげ、勇んで出かける。

いや実は、佐倉の川村記念美術館ゲルハルト・リヒター展に出かけるというので、大井町近くのマイミクの方のマンションに、マイミク・元マイミクの方々合計4名が集まったのだった。

ここは今話題の「グランドステージ○○○○」というマンションで、偽装設計が問題になるや、住民たちは騒然となったそうだが、ごく初期の物件で、非破壊検査の結果、耐震強度は基準の2倍もあることがわかり、皆、胸を撫で下ろした由。

広いリビングルーム。きれいなフローリング。夥しい蔵書。時代を経てきたオーディオ。かわいい3匹の猫…。
居住者の方の教養と人柄そのままの部屋だった。

12時過ぎに、車に同乗して、一路、佐倉へ向かう。渋滞がまったく無かったので、1時間ほどで到着した。

まずはレストランで昼食。みな「黒豚ハンバーグ自家製ソーセージ添え」を選んだが、私だけはカロリーを気にして「鱸のポワレ季節の野菜添え」にする。なかなか美味だった。やはり大勢で食卓を囲むのは楽しい。

さて、リヒター展だが、結論からいうと、私にはよくわからなかった。絵画のさまざまな要素、つまり再現性とか色彩とか物語性とか平面性とか、あるいはテクスチャーとか支持体とか、そういう要素を一つ一つ検証してみようという大きな意図は理解できたのだが、それならなぜ、あんな空と雲の絵を描かなければならないのだろう。この点が、今ひとつ理解できなかった。

会場構成も、一見、脈絡がないように見えるが、何か意図的にそうしてあるらしいことは見当がついた。しかし、その意図が何なのかが、よくわからなかった。

常設展示の方で重要文化財等伯「烏鷺図屏風」を観ることができたのは、ラッキーだった。

4時半頃に車に同乗して美術館を後にしたが、湾岸線からみた富士山が印象に残る。
充実した一日だった。