世界とつながる彫刻

昼過ぎに家を出て、桜木町へ。
馬車道のレストランに寄って、ピッツァと地ビールで腹ごしらえした後、横浜美術館イサムノグチ「世界とつながる彫刻」展のオープニングに出席。

昨年の東京都現代美術館とは別内容で、配列も都現美がほぼ年代順だったのに対し、今回はテーマ別だ。

初期の人物像は初めて観る作品だ。1960年台のブロンズはどことなくもの派を想起させる。御影石を使った丸い立体は、直径70〜80センチはあったが、思わず撫でたくなる愛らしさだ。

全体を通して観て、少しまとまりがない印象も受けたが、逆に言えば、改めて素材や手法の幅広さを実感できたということにもなる。

常設はいつものことながら充実していた。
現代美術では、斉藤義重、山口長男、中西夏之、岡田謙三の4作家の大作が並べて展示してあった。中西さんは他の3人と比べると1世代若い訳だが、3人と肩を並べる堂々たる大家であることが実感できた。

シュルレアリスムの作家たちも、よい作品が集められている。ミロ初期の「花と蝶」など、素晴らしい。エルンストの油彩のデカルコマニーは細密でおどろおどろしい。マッソンの「ナルシス」はラブリーだ。マッタやラムまで集められているのは、おそらく日本ではこの美術館だけだろう。

時には散漫な印象をうけることもある日本画の部も、今回の展示は、なかなか粒ぞろいだった。

一階のドリンク・サービスでコーヒーをいただく。周囲には何人かの顔見知りも来て居た。

美術館を出て、MM21の喫茶店で今日6杯目のコーヒーを飲んでから帰宅した。
風は冷たいのに、花粉が舞っていたようで、目が痒く、くしゃみも止まらない。