原宿・日比谷・日本橋

2月9日(金)、曇り。朝8時過ぎに家を出て、原宿の太田記念美術館の「ギメ東洋美術館所蔵浮世絵名品展」(後期)に行く。10時過ぎに到着。行列の2番目だった。待ち合わせた同好の士も直後に到着した。開館の10時半には30人くらいになっていた。北斎の「龍虎図」、「猿回し図」、広重「隅田川月景」などは、前期から続いて展示されていた。今回は北斎の「海老図」「諸国瀧廻り」「諸国名橋奇覧」などに眼を引かれた。久しぶりに絵葉書を買い込んだ。
千代田線で日比谷に出て、シャンテの地下で昼食。その後、出光美術館の「書のデザイン」展を観る。中国の拓本と今のフォントを並べた展示が新鮮だった。「継色紙」「亀山切」「石山切」など数々の軸物も堪能した。本阿弥光悦の屏風や色紙、酒井抱一の「糸桜・萩図」は美しかったし、徳川家康の「日課念仏」なども面白かった。
日比谷の某紅茶専門店でしばらく休む。紅茶専門店なのに、アールグレイにミルクを付けずに持ってきたので、「ミルクは?」と訊くと、「はあ」と変な顔をしながら持ってきた。不思議な店だった。
銀座まで歩き、銀座線に乗って三越前に行き、三越本店ギャラリーの「松井康成の全貌展」を観る。練上の技法で人間国宝となった陶芸家の没後初の回顧展。「練上」、「嘯裂」「玻璃光」など、この陶芸家が次々に開拓した表現・技法の全体像を紹介するもの。技法は時代を下るにつれて手が込み複雑になっていくのだが、初期の「練上」のシンプルな縞模様の方が好ましく感じられたのは何故だろう。
この後、お茶でも飲もうかと思ったが、雨が降りそうな雲行きだったので、そのまま帰宅した。