関西旅行(初日)

10月某日、夜行高速バスで横浜を出発。シートが横三列に独立しており、前後の間隔も余裕があったが、斜め前の席に携帯メールを続けるお兄さんが座っており、その画面が眩しくて、あまり眠れぬまま、翌朝早く大阪到着。JRに乗り換え、一路姫路へ。駅から市立美術館まで歩き、「シュルレアリスム展」を観る。国内の作品を集めた展覧会だが、なかなかよい作品が展示されており、わざわざ姫路に足を延ばした甲斐があった。ブローネルやドミンゲスの珍しい作品も展示されていた。国内にこういう作品を所蔵する美術館があると判り、うれしくなった。これ以外にも、この美術館にはデルボーの作品が、また宮崎県立美術館にはマグリットの作品が纏まって所蔵されているらしい。どういう繋がりか知る由もないが、結構なことだ。某美術館から出品されたある美術書は、何を隠そう私の旧蔵品なのだが、私の手元にあった頃より状態が痛んでいた。一体どうしたことだろう。
JRで京都に戻り、バスで京都国立美術館まで行く。狩野永徳展を観るつもりだったのだが、何と建物の外に行列ができており、「1時間待ち」との看板が出ていた。せめて土曜講座だけでも聴きたいと思ったが、入場整理券があっという間に無くなっており、「入場不可」とのこと。これで入館する意欲をすっかり削がれ、日を改めることにした。
バスで三条まで行き、賀茂川に近いラーメン店で遅めの昼食にしてから、予約してあったホテルにチェックイン。このラーメン店、放浪の俳人の名前を名乗っているのだが、何の関係があるのか皆目見当もつかない。夕方まで仮眠した後、夜の7時に友人二人と待ち合せている川端二条の焼き鳥屋へ。私が一番乗りだったが、直後にSさんも来店。「今日は赤ワインで。どうせ2本空けるのだから、まず軽めのから行こう」と話し合っているところに、もう一人の友人I氏も来店された。(聞けばI氏は、私が来京というので、永徳展の行列に並び、会場内でかなりの間、私を待ってくれていたそうだ。申し訳ないことをしてしまった。この焼き鳥屋も、実は前にI氏につれ来てもらった店で、非常に美味。)コレクター2名にギャラリスト1名とあって、永徳展のこと、シュルレアリスム展のこと、コレクションのことなど、大いに話が弾んだ。ワイン2本もすぐに空になってしまった。I氏がビール党なので、最後に中ビン2本を空けて中〆。
場所を換えて、某美術家氏の経営するスナックバーへ。ちょうどハロウィン・パーティが開催されている由で、美術関係者が思い思いの扮装をしている。Sさんと「まるでオープニング・パーティの2次会みたいな乗りだ」と話す。バニー・ガールの格好をした美女も美術家さんらしかった。その後、河原町三条の某喫茶店でしばらく話し込んでから二人と別れ、歩いてホテルまで帰った。