銀座・神保町、マン・レイの謎

久しぶりに東京まで出かけた。
銀座の「スパン アート ギャラリー」開廊10周年記念
種村季弘 断面からの世界〉展。
(マイミクのヨーイチさんの日記で今日までだと教えていただいたのだ。)

瀧口修造の作品が4点出品されていたが、これはどうやら、先般、お茶の水の画廊で開催された催しものとダブっているような気がする。そうだとすると、「オマージュ」といって駆り出されたり、「断面からの世界」の構成要素となったり、作品にとっても、随分忙しいことだろう。

白いデカルコマニーは売れていたが、水彩2点と吸取紙の作品(?)は、まだ売れていなかった。

その後、神保町に回り、T書店に顔を出す。1ヶ月ぶりくらいだろうか。専門書を1冊買う。1Fの店主と昔のペプシコーラの瓶のことなどについて話し込んでいたら、常連のAさんも来店された。随分久しぶりのような気がする。穏やかな物腰がまったく変らない方だ。
2Fに上がり、こちらでもアラゴンやエリュアールなどについて少し話し込む。

予定ではこの後、渋谷に出て、モロー展を見るはずだったが、すでに6時近くになってしまったので、そのままお茶の水から帰宅した。

家に戻ると、マイミクのマン・レイ・イスト氏から、彼が運営している銀紙書房の近刊『マン・レイの謎、その時間と場所。』が届いていた。昨年、日本各地を巡回した「マン・レイ」展全5会場の訪問記録集で、同展に関する基本資料ともいえる、貴重な労作である。

制作途上の段階から、「日録」を通じて注目し、期待していたが、実際に手にすると、期待に違わぬ見事な出来映えである。例によって、自らによる装丁・造本が、実に洒脱で素晴らしい。マン・レイに対して傾ける情熱には、毎度のことながら、頭が下がる。

http://www.geocities.jp/manrayist/index.html