図書館・竹芝・原宿

調べ物でK大の図書館に行く。地下の書庫から資料を出してくれた。コピーしてたら、書き込みがあるので、消しゴムを借りて消そうとしたら、司書の人に
「それはこの資料を寄贈して下さった方の書き込みですから、そのままにしておいて下さい」と言われてしまった。

そういわれると、とたんに「これはあの高名なSさんが持っておられた資料なのか」と、元の所蔵者の精神に触れることができたような気がして、大変貴重なものに思えてくる。家の近所の図書館には所蔵されてはいないが、それほど珍しい資料というわけでもないので、気軽にコピーしていたのだが…。

続いて竹芝の横田茂Gに行き、James Turrell "RAUM"を見る。この展示のために特に壁面を増設して造られた暗室のコーナーに、プロジェクターで赤い光があてられている。光の部分が開いているようにも見えるし、向こうからこちらに光が射してくるようにも見える。あるいは赤い板が空間に浮いているようにも、水面に揺らめいているようにも見える。不思議なものだ。
天井の高い、大きな倉庫の1フロアーを展示スペースにした、このギャラリーならではの展示だ。

その後、原宿に回り、元の職場の取引先の人たちと、中華料理で飲み会。毎年、秋のこの時期に集まっているのだが、今日で17回目だそうだ。10人のメンバーそれぞれが、いい人で、しかも幹事さんがしっかりしているから、こうして続いているのだろう。元の職場にはあまり良い想い出はないが、こういう会に出席できるのは、ありがたい。