ブックカフェと仏頭と

昼に元マイミクの(mixiを退会した)人と待ち合わせて、神田の東京古書会館地下ホールで開催された「アンダーグラウンド・ブックカフェ」を覗く。だが、あまり買うものが見当たらない。やはり掘出物は朝一番で売れてしまうようだ。

気をとり直して昼食にし、近場のエチオピアで海老カレー&豆カレー(いつもより混んでいた)。再びブックカフェに戻り、少し時間をかけて、棚を見直す。元マイミクの人が「顔絵」(「似顔絵」ではありません)を描いてもらっている間に、何冊か買い物を探し出した(丁寧に見れば、何かあるものです)。チケットをもらい、香り高いコーヒーをいただく。サービスで付いて来た「カフェオレ大福」もなかなかの味。

会場に居ると思っていた別のマイミクの方の姿が見えないので(この方は出店関係者でもある)、顔見知りの古書店主に聞くと、
「朝には居たんですけど・・・。夕方また来ると思います」
とのこと。
この後、上野の東京国立博物館に行くことにしていたので、会場を後にした。お目にかかれず残念だった。

東博では、興福寺の国宝「仏頭」が、今日まで特別に展示されている。日本史の教科書などで必ず紹介される白鳳時代の代表作だが、実物を見るのは初めてなのだ。

高さは約1mと、思っていたより少し大きい。色も金色がかっているようだ。そのお顔だちは、見る角度によって、少し柔和になったり、逆に少し厳しくなったりするが、予想どおりの若々しさ、清新さだ。見ているだけで幸福感が沸いてくる。仏像というより、若い男性の肖像彫刻のような感じがする。こういう仏像は、他にあまり思いつかない。

常設も見たが、いつものことながら、書は素晴らしいものばかりだ。雪舟の四季花鳥図屏風や、抱一の四季花鳥図巻も展示されていて、これにも感嘆した。その後、ミュージアム・ショップでグッズを見ていると、地震で床が揺れた。元マイミクの人が「照明が落ちると危ない」というので、ショップを出て、地上に上がり、博物館を後にする。

雨上がりの公園は、空気が爽やかで気持ちがいい。だが散歩を楽しむには、大道芸の音楽が少し喧しい。そのまま駅まで歩き、マイミクの人と別れて帰宅した。