表参道・銀座・日本橋

昨日は昼前から外出。
表参道のギャラリーGANで本田健展を観る。モノクロ写真をチャコールペンシルで写し描いた作品。精密な仕事だ。
続いてギャラリー360°で「クール4」展を観る。中村ケンゴの和紙に岩絵具で「Re:」と描いた作品が印象に残る。確かに日本画の新しい領域が開拓されているような感じがした。だが日本画とは何だろう?

神保町のT書店を覗き、七夕の大市の目録を見た後(カラー頁が多い割りに出品が寂しい)、銀座に回り、青木画廊の絵本「扉の国のチコ」展を観る。瀧口修造の書斎や、その生涯の色々な場面が描かれており、つい涙腺を刺激されてしまう。中江嘉男上野紀子両先生にご挨拶する。巖谷國士先生もいらっしゃった。また足を運ぶつもりだ。

ユマニテ東京とツァイト・フォトサロンを覗いた後、移転したばかりの西村画廊に回り、町田久美展を観る。中村ケンゴと同世代の日本画家で、会田誠などと並んでサドの翻訳書の挿絵に起用された方だ。ただ私にはこの画題をこのサイズで描く意味がいま一つ判らなかった。

ちょうど、旧知の某美術館館長さんも来廊されていたので、ご挨拶する。この方は例の盗作事件の後始末にも関係しておられるので、「大変でしたね」と言うと、うんざりしたご様子で、「いやあ、ひどい話でね」とおっしゃった。

さらに茅場町のタグチファインアートに回るつもりだったが、美術関係の方と会う約束をしていたので行けず、再び銀座に戻って、某ビアホールに入る。
久しぶりの酒で、気分よく酔ったが、帰りの電車を乗り過ごしてしまった。雨に濡れながら、何とか家まで帰り着いた。