2005-01-01から1年間の記事一覧

若林奮と長谷川等伯

昼に浜松町駅でミク友ぱらんさんご夫妻と待ち合わせて、昼食をご一緒する。その足で横田茂Gへ行く。ここは本当に得難い空間だ。都会の喧騒を忘れ、などという常套句があるが、外部とは別の時間が流れているようだ。いまの展示は若林奮。98点の水彩画による…

「夢の漂流物」展5

よい天気に誘われて、今日も世田谷美術館を訪れた。学芸員のSさんと立ち話。図録の売れ行きが予想をはるかに越えており、来場者の4割近くは買って行くそうである。 図録の完成が遅れに遅れ、3月26日になったのに、出来たら次々に売れてゆく。素晴らしいこ…

LPジャケットのデザイン

今朝の新聞広告で、雑誌が「ジャズのデザイン」という、LPジャケット・デザインの特集を組んでいると知り、午後から書店に出掛けた。 「英国ジャズマニア2人が厳選した、ジャズ黄金期の名作ジャケット」とタイトルされて、ブルーノート、プレスティッジな…

「夢の漂流物」展4

昨日(29日)、大先輩のコレクターKさんから電話があった。開口一番「夢の漂流物展の図録が届いたが、装幀が気に入らない」とおっしゃる。 この人は、自分で本を手づくりするために、フランスの装幀の専門書を買い込んで勉強したり、有名な装幀家に付いて学…

ファッション雑誌とホリエモン?

このところ花粉症の症状がひどいため、なるべく外出を避け、買い置きのインスタントラーメンなどで食いつないでいたのだが、それもとうとう底をついたので、久しぶりに近所の大きなスーパーまで、買い物に行った。 先日お世話になったマッサージ・チェアの心…

デュシャンからアルプへ

雨が降った翌日は、花粉の飛ぶ量が多くなるので、本来なら、今日は外出を避けた方がよいのだが、知人のご家族をデュシャン展とアルプ展にご案内する約束をだいぶ前にしていたので、昼前に横浜美術館で待ち合わせる。 この展覧会は2度目だが、今日ご案内した…

ほら吹き男とチェス狂い

あるミク友の日記に引用してあったフィンランドのジャズマン、ジミ・テナーのインタビューは、とても面白かった。 あのような、いい加減な受け答えや、どこまで本当でどこからが嘘なのかわからないような話をする人が、ジャズマンには結構多い。 先だって亡…

展覧会のハシゴ2

近美の「痕跡」展は、24日に観たのだが、時間が足りなかったので、本日改めて再訪した。といっても、家を出たのは昼過ぎで、美術館に到着したのはもう2時頃だった。まず先に、先日見落とした工芸館の富本憲吉展に行く。白磁の素晴らしさに見とれているうち…

展覧会のハシゴ

昼過ぎから東京に出て、展覧会のハシゴ。まず都現美の榎倉康二展と、「愛と孤独、そして笑い」展を観る。イチハラヒロコの「なんども機会をあげたのに」、「友達どまりか」などの言葉に笑っているうち、3時半になってしまった。 あわてて地下鉄で竹橋に戻る…

ロングピースにコカコーラ

19日の日記で、嗜好品にはリスクが付き物だという話をしたが、これが高校生の時に教わった英語の先生の説とまったく同じであることに、今日、気が付いた。 この先生は1年生の時の担任で、入学した年にちょうど他の高校から赴任して来られたところだった。…

Coffee ? or Tea ?

コーヒーを1日3〜4杯飲む人は、肝臓ガンになりにくいという研究結果がまとまった、との記事が2〜3日前の新聞に出ていた。国立ガンセンターが10年間にわたり9万人以上の人を対象にして追跡調査した結果だそうだ。 コーヒーには抗酸化作用のある成分が…

岡崎和郎展ほか

午後から東京に出て、久しぶりに画廊廻りをした。まず浜松町の横田茂ギャラリーを訪れ、今日から始まった「岡崎和郎 補遺の庭 ― P.モンドリアンの風景」を観る。 従来の「ひさし」のシリーズなどから、がらっと変った。今回は平面・立体の分割、分節化、色彩…

書店からユニクロへ

芸術新潮を買いに、少し離れた書店まで出掛けた。(気になっていたので、その後先日の書店で確かめると「いつも取次ぎから2〜3部入ってきますが、無いですか? 無ければ売り切れです」という回答だった)。今日行った書店では、平台に置かれ、残部は5部く…

「夢の漂流物」展3

「瀧口修造 夢の漂流物」展を再訪した。瀧口修造コミュにも書いたが、今回の展示では、作品に付されたラベルに関して白とグレーの2種類使い分けており、これによって瀧口旧蔵のものとそうでないものを区別できるようになっている。この点は、先週観たときに…

「夢の漂流物」展2

先日のデュシャン・コレクターである大先輩から再び電話をいただいた。晩年の瀧口修造氏と親しくお付き合いされていた方なので、「夢の漂流物」展がどのような印象だったか、うかがってみた。 (会場でもお目にかかっていたが、立ち話をした程度で、レセプシ…

「夢の漂流物」展

「瀧口修造 夢の漂流物」展に行く。早めに家を出たので、1時過ぎに到着。早速、会場に入ると、デカルコマニー連作100点、オブジェ、平面、写真、ポスター、書籍などが整然と展示されていた。暗くて狭い、凝縮された空間だった(はずの)書斎の印象とはズレ…

芸新のデュシャン特集

午前中に、デュシャン・コレクターである大先輩から電話をいただいた。「芸術新潮」がデュシャン特集を組んでいて、なかなか充実しているとのこと。 新聞広告で見て、私も買おうと思っていたのだが、そういえば、すっかり忘れていた。BTも芸新も、マチス特…

2005年1月29日 アルプ展と矢代幸雄資料展

愛媛の友人と、神奈川県立近代美術館葉山館のアルプ展・矢代幸雄資料展に行く。アルプ展は、次のように会場構成されている。展示は必ずしも年代順ではないが、仕事の原理の発展には、大体沿っているようである。 1.人物像の描写について 2.幾何学的観点…

隠れて、生きよ2

昨日の日記の「隠れて、生きよ」に触れた高橋悠治の文章が気になったので、夕方帰ってから本棚を探すと、彼の本が何冊か出てきた。 目次をパラパラめくると、これは『ロベルト・シューマン』に収録された「シカがつらなりゆくように」の章の中の一節のタイト…

隠れて、生きよ

昨日の愛媛の友人の生き方を見て、何となく「隠れて、生きよ」という言葉を思い浮かべている。もちろんこの言葉は、エピクロスの「断片」に出てくるのだが、最初に知ったのは、確か高橋悠治の本を通じてだったと思う。 「音楽のおしえ」か「言葉をもって音を…

愛媛の友人と「めぞん一刻」

愛媛の友人と会うため、昼過ぎから外出。一昨年の暮の、名古屋の展覧会の時以来だから、一年振りくらいか。 高知県に近い山中の町に暮らしているのに、その情報の的確さ、鋭さには頭が下がる。数日前の日記で書いた「六月の風」誌を講読しており、あの記事も…

コーネルの箱

風邪をひいてしまったし、花粉症がひどくなるのもいやなので、予定していた会合を欠席して、家でぶらぶら、ごろごろ。年末に買った"Joseph Cornell:Secrets in a box"を眺めて過す(Prestl社 Adventures in Art シリーズの1冊)。 "for the young and the yo…

ブルトンの競売に関する記事

一昨年の春に行われたアンドレ・ブルトンのコレクションの大競売についての記事が掲載された、「六月の風」のバックナンバー(no.178)を注文したら、すぐさま送られてきた。 A.ジュフロワのエッセイや、ジュフロワ夫人のレポートなども、大変興味深いもの…

南画廊のカタログ

私も時々、日記を書くことにした。(「時々」などというのはもちろん、三日坊主+気まぐれなので、継続するかわからないから。) 気が向いたら、何かコメントしてください。 今日は、かなり年上の知人から、昔の南画廊のカタログを7冊贈っていただいた。あ…